一条ゆう

町内会の福引きで東北某県への旅行を引き当てたカップル…大ちゃんとあまちゃん。みちのくの郷愁と野趣溢れる民宿で、旅情と素朴なもてなしに浸る二人。だが、その地方は、古くから伝わる習俗の発祥の地とされる場所であった。それは「夜●い」。夜、女の元へ男がこっそりと忍んで訪ね、交接を迫るそれである。今では殆ど見られなくなった習俗であるが、この地方では比較的最近まで実際に行われていたのだという。

夜●い…最近ではすっかり過去の風習となって久しいが、実は現在でも形を変えながらも実際に行われているのだという。うら若き女性のスベスベした肌にこんもりと盛り上がった大きな乳房や尻。寝静まった夜に聞こえる甘い吐息とむせ返るような淫臭に男女の性器が交わる卑猥な音。じっくりと品定めをしタイミングを計って…伝え話と現実が入り混じり、またひとつ物語が生まれる。

社会性はまったくのゼロだが、ヤレる女を見つけるのだけは勘が鋭い底辺のクズ野郎ども。そんなヤツらに見つかってしまった不幸な美女が男の誘いに抗えずに墮ちて行く…。一度ハマったら抜け出せないアリ地獄、気が弱いから抵抗もできずになすがまま、でも感じているのは何故なんだろう…。喘ぎ声が大きくなるたび心が壊れていく12人の男のいいなりオモチャ。